魔羅節
by岩井志摩子

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この短編集、身もふたもないようなタイトルが付いています!
作者の思いきりの良さ、っていうか恐い者知らずでしょうか?
インパクトに負けて手に取ったのは私です。
その中で特に目に付いたタイトルで「おめこ電球」^^;
この意味はというと、Hをする時みなさんどうですか?
小さい電球だけにしませんか?
そう、あの紐引いて切り替える小さな電球の事です。

中身は……エロ期待してもむだですよ^^;
確かにSEXも出てきますよたくさん、でも男に依存していない女達にとってそれは普通の日常の乾いた心を潤す異次元空間みたいな世界、と、書いては見たんだけど、実は良く判りませんでした。
女性の性欲は理解できるけど、それ以前の皮膚感覚みたいな物がちょっと判らない、というのは待ち続ける女達がいます、待ってるんです恐い物やら悲しい事うれしい事まで、その待つって事自体苦痛なのにやめられない、どんどん自分自身すり減っていきます、なかにはその過程でHもします、でもこれは現実逃避じゃないんですよ、というのは待っている物がやがてやってくる事がわかっているようなんですね、その未来を受け入れた時全ては変わると肌で確信できている……で、苦しいからひたすら待っている。
待つ事が苦痛の原因であり解決法になっている。
じゃ、待てばいいとなぜ判る?
なぜ?って思ってしまう、判らないんですよ。
なぜ判らない……例えば、女性の性欲から生まれる空想は、はっきりした実在の人物が不可欠と聞いた事が有ります、それに対して、男の場合プロセスでは無く結果重視みたいなところが有って、基本的に出来れば誰でもOKという一点突破型性欲、なもんで、ジョシコーセーやらヒトズマなんていう分類に反応してしまう(何か悲しくなってきた)つまり見ている物が全然違う、だから男性はエロを通して岩井志摩子を読むと、確実に判らなくなる、ただのエグイお話で終わる、じゃ何を?
……それが判らない。

補足 1/31
オイラひらめいてしまいました、彼女らの行動はもしかするとその判らなさ自体が問題なのかも、感情でもメッセージでもなんでもあんまりに伝わら無い事から、せめて快感でも苦痛でも何でもいいからとにかく相手へ届けたいという、切羽詰まったコミュニケーションかもしれないですね。
「私はいいたい事が有るんだ」「このままでは嫌なんだ」「今のこの瞬間が必要なんだ」と体ごとでぶつかっているのかもしれません。
それが伝わった時、何かがやってきてすべてを変えてくれると信じているのだと思います。

改訂2/19
タイトル改訂「おめこ電球」→「魔羅節」
オイラ勘違いしていました、中の短編のタイトルを本のタイトルと勘違いしてました、ええ、それほどインパクと有ったんですもの。
ってことで陳謝!
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