インベーダー by福井晴敏
幻冬社刊 PAPYRUS創刊号掲載 ?730

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試しに買ってみた幻冬社の雑誌ですが、結構面白かったですよ。
ただ、創刊ってことでかなり力が入ってたようで、全体的にレベルと言うかテンションというか、たかすぎかも^^;
もうすこし気の抜ける記事も欲しかったような……
で、そこに掲載されてた小説が、これ。

外務省に勤める柊惣介(37歳、妻娘有り)は、たとえノンキャリアだとしても出世する可能性はゼロではないと信じている、つまり他力本願な一発逆転を狙っているわけです。
そんな彼が所属する部署は、全体の組織図にも乗っていない極秘部署の外務省領事移住部外国人課別室で通称「外別」の四課、ここが扱うのは外国人とはいっても、地球外からの外人、そう宇宙からの侵入者(インベーダー=「I」)が相手のハードな部署です。
「I」は一課担当の話の判るA類、二課担当の常識が違うため犯罪的傾向のC類、三課担当は存在が知覚不可能なB類、全体の圧倒数がここに分類される話はできるが理解不能のD類を担当するのは四課。
理解不能で何が出来るのかというと、忍耐づよく話を聞く、そして丁重にお引き取り願うという……っていうか、それで良いのかにっぽん外交的なノリですが、そんな部署に新人が配置された日に、重大な危機がせまります、さぁ柊は日本の危機を救って、一発逆転を打てるんでしょうか。
福井といえば「亡国のイージス」……旬なんでしょうなぁ、
このお話は基本構造みたいなものは「亡国」とおおむねいっしょかも、
厳しい制約のある組織の中で人間として生きる事は?みたいなかたちになってます。
ちなみにその組織とは外務省、警察や他の省庁と一緒でキャリア&ノンキャリと言う身分制度があり、完全な縦社会。
個人がただのパーツになってしまう事のあやうさは、「亡国」で実証済みでしょう,
ただし、その組織にいるかぎりは人間として社会に参加できるのも事実、
結局選択肢は、ほとんど無いに等しいわけです。
と、結構重いおはなしのようですが、実はSFコメディという思いがけない味付けがされてます。
ほんと、読めば読む程「福井ってこう言う人だったんかい!」と叫びたくなる事まちがいなし。
いやほんと、ノリはMIB……つうか、湾岸署かな?
もうほんと、すぐにでも「INVADER The Movie」が作れそうな出来w
キャスティングについては、江入杏(駄ジャレかよぉ)に我修院達也
コレだけは譲れませんよ^^;
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