朗読者 Der Vorleser
ベルンハルト シュリンク Bernhard Schlink
新潮クレストブック \1800?(8.45\/P)


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ドイツ文学ってーのは、第三帝国の亡霊の呪縛からは逃れられないものなんでしょうか?
まぁ、無理なんでしょうね。
国民はその国の方針(法律やら主義主張)と無縁ではいられない訳ですから、
ある日を境にして、それまでの行動が間違いでしたと言われてもねぇ。

気持ちはわかるさ、でも理不尽だよね。

同じ事は、この国にもあったわけなんだが、うまい事封印されてるようなところがありますね。
この呪縛から無縁でいられるのは、幸せな事か?
知らずに済めば幸せなのか?
たとえば、K国という国(社会主義国家なのに元首が世襲制という変な国)があるとする。
そして隣接する敵国深く潜入して協力者をつれてかえったとしたら、英雄的行為ですよね。
でもK国の元首が大局的な理由から隣国の元首に詫びを入れてしまったら‥テンション下がる事こののうえないよね。
だから自国民には封印し、報道をコントエロールするものです。

ここでもう一度言う、知らずに済めば幸せなのか?

この話の主人公は、年上の恋人が民族浄化運動に関わっていた事を裁判で知ってしまいます、
しかも冤罪であるのに受け入れる姿に衝撃を受けます。
犯人探しに躍起になる世間の風潮と一線を画すように彼は彼女を見守り続けます、
この肯定も否定もしないという姿が新鮮です。
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